見返り美人はもう古い?4匹の猫が一斉に振り返ると…「見返り美猫」になっていた!飼い主さんが語る意外な撮影エピソードとは
後ろを振り返った時の姿が美しい女性のことを、浮世絵師・菱川師宣が描いた代表作になぞらえて「見返り美人」と呼んだりしますが、振り返って美しいのは人間だけではありません。
猫が振り返った姿にも華麗で洗練された美しさがあります。
7匹の猫と暮らしているかりとん(@kariton28mhy25)さんは、先日、4匹の猫が同時に振り向いた時の瞬間を撮影することに成功。その写真をSNSで公開しています。
猫たちが集まっているのは、侵入防止用らしき格子戸の前。
おそらく中の様子をうかがっている最中に、後方で何か気を引くことが起こって振り向いた…という状況のように見えますが、体の向きは全員そろって奥の部屋を向いているにもかかわらず、顔だけ手前を向いているのがこのポーズならではの特徴。まんまるなお目々と少し首を傾げた仕草がとっても可愛らしいですよね。
本来、猫の顔を真正面から見るのにベストなポジションは、当然ながら猫の目の前。しかし、残念ながら猫の前にいると必然的に、丸みを帯びた美しい背中のラインは隠れてしまうことになります。
その相反する2つの魅力を同時に拝めるのが、まさに猫が振り返った瞬間。しかも4匹の猫がシンクロしたかのように振り返る様はなかなか見られない光景で、一斉に向けられた猫の視線にドギマギしてしまいそうです。
見返り美猫 pic.twitter.com/qOTKPc7JnX
— かりとん (@kariton28mhy25) October 14, 2023
それにしても、4匹の猫ちゃんたちは振り返る前、この場所で何をしていたのでしょうか。
飼い主さんに聞いてみると、格子戸の奥はキッチンになっていて、当時は「はっぴちゃん」という猫がごはんを食べている最中。はっぴちゃんはごはんを一度に食べず、ちょこちょこと食べるため、他の猫より食べ終わるのが遅くなるのが日常的で、猫たちが集まっていたのは、その様子をみんなで見守っている状況なのだそう。
その一方で、4匹の猫が並んでいる時に、後ろから密かにシャッターチャンスを狙っていたのが飼い主さん。
愛猫たちはみな窓を開けると喜ぶ性格であることを知っていたため、カメラをスタンバイしながら自身の背後にある換気窓をオープンしたところ、一斉に振り向かせることに成功。その瞬間を撮影したのが冒頭の1枚なのだとか。
撮影に成功した時の心境について「みんな綺麗にふりかえってくれて、表情もとても可愛いくて「やった~!」と思いました。」と振り返る飼い主さん。その後、4匹のうちの白いコ(テッテちゃん)は窓の方までやってきたものの、残りの3匹はおこぼれを狙うため、はっぴちゃんが食べ終わるのを見守りに戻って行ったと言います。
こうして生まれた4匹の「見返り美猫」。1匹であれば撮影するのはそれほど難しくなさそうですが、複数の猫となると一気に難易度が高くなりそうです。どうやったら上手に撮れるのかコツを聞いてみました。
「猫の表情や仕草ってかわいい、撮りたい、って思った時にカメラ構えてからでは時すでに遅しのことが多いです。なので私は基本的にチャンスがありそうって思ったら動画で撮っています。そしてあとから見返してこの瞬間いい!ってものがあればそれをスクショして切り取っています。この方法でたくさんの可愛い瞬間が収められました。」
(飼い主さん)
現在、7匹の猫と暮らしている飼い主さん宅ですが、もともと夫婦そろって猫を飼った経験はなかったのだそう。
ペットショップから迎え入れた最初の2匹は、初めてのことの連続で慣れるのに大変だったそうですが、その後、友人のところで産まれた猫を2匹譲り受けた際には、猫のお世話をすることの楽しさに目覚めて「キャットシッターになりたい」と思うようになり、独学で勉強をしたり講習に通ったりして猫関係の資格を取得。
また、家の近くで弱っていた子猫を保護し5匹目として迎え入れる頃になると、住んでいたマンションが手狭になってしまったことから一軒家を買ってお引越し。猫のためにより時間を使えるようにと夫婦揃って仕事も変えていったと言います。
残りの2匹はSNSのフォロワーさんが里親を募集していた猫のことが気になってしまい、兄猫と妹猫を一緒に迎え入れたいと申し出ることに。そうして出来上がったのが現在の大家族。
猫によってライフスタイルが大きく変化した現状について、飼い主さん的には「結局キャットシッターにはなりませんでしたが、お家で十分キャットシッターみたいなことをできてるので夢は叶いました。」と満足しているようです。
そんな愛猫家の飼い主さん。猫と暮らすようになってからは毎日が新鮮で楽しく過ごせている一方、猫の生活を見ることで「今を生きる」ことについて深く考えるようになったのだそう。
その真意について聞いてみると「猫にとってはきっと将来、とか老後、とかいうプランはなくて、今を生きることに一生懸命なんですよね。それを見たらなんか ハッ!っと気付かされまして。猫はなんとなく生きていた私に「今が大事」「今を楽しく生きよう」と教えてくれた存在です。そしてこれからもみんなで一緒に「今を楽しく大切に」生きて行きたいと思います。」と、愛情たっぷりに猫への思いを語ってくれました。