人がいる場所に猫がやってくる、移動式の譲渡会場車「幸せの黄色い車」
保護猫シェルターの運営などを行う東京キャットガーディアンが、移動式の譲渡会場車「幸せの黄色い車」の本格稼働を開始しました。
猫の殺処分ゼロを目指して東京都豊島区で保護猫シェルターを運営する東京キャットガーディアンは、保健所や動物愛護センターなどから猫を引取って飼育希望の人に譲渡する活動や地域猫活動など、一頭でも多くの猫を救うためにさまざまな取り組みを行っているNPO法人で、これまでに譲渡した猫の数は6,000頭以上にのぼります。
昨年からは保護猫にとってより良い環境で譲渡を拡大していく試みとして、車内に猫を乗せたまま移動できる譲渡会場として「幸せの黄色い車」の運営を始めていましたが、このたび本格始動を開始したと発表しました。
一般的に1日単位で行われる譲渡会では猫がケージに入れられることが多いですが、「幸せの黄色い車」では外部の物音や人の声が猫に聞こえにくいように、車内には猫が入れる小部屋をいくつか用意。保護猫に興味のある人は、その小部屋の様子を車の外から眺められるようになっています。
中には里親さんが見つかった子も
猫にとって慣れ親しんでいない場所にいる時は狭い空間の方がストレスが少ないため、部屋の広さは通常のケージよりも一回り小さく設計されているほか、各部屋には換気のための通風口を配備して新鮮な空気を取り込める工夫が凝らされています。
何か用ですかニャ?
また、各小部屋の照明は控えめに調整されていて、猫にとって眩しくないように、また部屋の温度が上がらないように配慮されているほか、車内のエアコンで真夏や真冬でも適正に温度を保つことができます。
このような環境では、猫たちが車に乗っていない時の暮らしぶりをうかがい知ることはできませんが、車体の左右2箇所にはプロジェクターがあり、猫たちの普段の様子や東京キャットガーディアンの活動の紹介などを動画で配信できるようになっているのだとか。
同団体によると、この「幸せの黄色い車」をホームセンターや住宅展示場など人の目に触れる場所に移動して、多くの人々に猫の里親になるという選択肢を認知・検討してもらうことにより、新しいお家で暮らせる保護猫の数が増え、結果として次の猫たちを助けることにも繋がると指摘。
これまでは「猫がいる場所に人が来る」という譲渡スタイルで活動をしてきましたが、今後は「人がいる場所に猫が来る」という手段も用いて、猫たちに一つでも多くの縁があるように活動を拡大していく予定だとしています。
5月の26日と27日には、幸せの黄色い車による譲渡会が埼玉県と東京都のホームセンターにて予定されていますので、お近くのネコ好きさんはぜひ覗いてみては。
■島忠 川口朝日店
日程:2018年5月26日(土)
時間:11:00~15:00
住所:埼玉県川口市朝日4-3-14
■島忠 中野店
日程:2018年5月27日(日)
時間:11:00~15:00
時間:東京都中野区中野2-10-11
画像提供:(C) Tokyo Cat Guardian