猫と2階建てのお家で暮らしてみたい…そんな夢を叶える賃貸住宅「猫の家」が登場
最近はワインセラー付きのマンションや24時間楽器を演奏できるマンションなど、多様化するライフスタイルに合わせてさまざまなコンセプトの賃貸物件が登場していますが、「猫共生型」も例外ではありません。
キャットウォークや脱走防止機能などを備えた住宅が増えていて、猫を飼っている&飼いたい人にとっては選択肢が広がっているものの、その多くはワンルームなどひとり暮らし向けのアパートが大半。ファミリー向けの賃貸住居を探そうとすると、ペットの飼育は可能だけれど、特に猫専用の設備があるわけではないケースが多いですよね。
今回取り上げるのは、猫と飼い主さんが共に快適に暮らせるように設計された59㎡以上の賃貸住宅で、猫グッズの企画開発などを手がけるフェリシモ猫部や不動産会社の和田興産、一級建築士らがアイデアを出し合い構想から約2年をかけて開発したという物件。
間取りや広さの異なる2階建ての住戸が4つ連なった長屋になっていて、いわゆるテラスハウスと呼ばれるタイプの集合住宅。本記事ではそのこだわりの仕様をご紹介していきます。
外観イメージ
建物の外観は落ち着いたカラーでまだら模様のような外壁が印象的ですが、これはニャンと三毛猫をイメージした柄になっているのだとか。
また、入口付近の外壁には猫シルエットの間接照明が設置されているほか、マンション名のプレートに肉球がデザインされているなど、さり気なく猫っぽさを感じさせる作りとなっています。
キャットステップ&キャットウォーク
高いところを移動するのが好きな猫と、それを下から眺めて楽しみたい飼い主さんの双方にとって嬉しい設備が「キャットステップとキャットウォーク」。
自分で部屋の壁に張り巡らせるのはなかなか大変なので、あらかじめ備え付けられているのが猫共生住宅の良いところですが、本物件では猫が部屋を一周したり上り下りできるように動線を意識して配置。
板の幅も猫が安心して乗れるサイズ感になっているほか、キャットウォークにはアクリル製の透明な板を使用しているため、歩いている猫の肉球や香箱座りしている猫のボディを下から心ゆくまで堪能することができます。
猫トイレ置き場
人間用のトイレ室内に、猫トイレを置くためのスペースが確保されているのも特徴。
お部屋やリビングになどに猫トイレを置いておくとニオイの気になる頻度が高くなってしまいますが、換気扇があって消臭対策もしやすい人間用のトイレに置いておけば、そうした心配は無用。
また、流せるタイプの猫砂を使っている場合は、わざわざ部屋を移動することなく、その場で人間用のトイレに流すことができるのでお掃除の負担を減らすことができます。
猫の入口&隠れ場所
猫が自由に家の中を移動できるようにするには通常、各部屋のドアを少し開けておいてあげる必要がありますが、手間や冷暖房の効率が下がってしまうことを考えるとなるべく避けたいところ。
そこで活躍するのが、壁をくり抜いて作ったネコ専用の出入り口です(仕様は部屋タイプによって異なる)。
部屋と部屋の間を行き来したり、階段の途中で階下を監視したり、トイレの中に出入りしたりと、飼い主さんがサポートしなくても気の赴くままに室内を移動することができます。
また、急な来客があってすぐにでも身を隠したい…そんな猫ちゃんの要望を叶えるべく、階段下には隠れ場所も用意。専用の出入り口と合わせて、猫の行動の自由やプライベート空間を確保しています。
猫用品の収納スペース
猫を飼っているとキャットフードやトイレシート、猫砂、冷暖房グッズなどの置き場所に困りがちですが、室内にはウォークインクローゼットをはじめ、大容量の靴箱など収納スペースが充実。
さらに、重たくて運ぶのが大変な猫砂を猫トイレの直ぐ近くに置いておけるように、トイレの室内には床下収納を設けるなどの工夫も凝らされています。
床材&壁紙&網戸
猫の爪のひっかき傷に悩まされている飼い主さんのために、床材には傷がつきにくいクッションフロアを使用。無垢材のような見た目で、インテリア性も損なわないデザインとなっています。
また、壁紙は上下で異なる材質に切り替わっているため、たとえ猫が壁紙で爪を研いでしまったとしても部屋丸ごと壁紙を張り替える必要はなく、被害を最小限に抑えることが可能。
網戸には猫に引っかかれても破れにくい強化網戸を使用しているため、張替えいらずなのも使い勝手の良いポイントです。
キッチン&玄関
その他にも、猫にとって危険な場所には簡単に立ち入れないような対策が施されています。
包丁やガスコンロなどがあるキッチンは、猫が侵入出来ないように一つの部屋として独立したタイプにしつつも、猫の様子が気になる時にはリビングを観察できるように開閉式の透明窓を設置。
また、玄関前の扉には猫の出入り口が設置されていないため、扉を閉めておくだけで脱走防止対策に。猫が部屋を行き来できる自由を確保しつつ、脱走にも配慮した設計となっています。
こだわりの仕様が詰まったこの物件は、兵庫県神戸市垂水区にある「ワコーレヴィアーノ高丸 猫の家」。
JR「垂水」駅と山陽電鉄「山陽垂水」駅よりそれぞれ徒歩17分と駅近ではありませんが、徒歩15分圏内に4つの動物病院があるというペットを飼うには便利な環境で、2019年12月3日より入居者の募集を開始しています。
(C) FELISSIMO