猫のストレスによる症状、原因、解消法などについて解説

完全室内飼いが主流になってきた近年では、放し飼いが当たり前だった頃とは違ったストレスを抱える猫が増えてきています。このページでは、現代の猫が抱えがちなストレスによる症状をはじめ、その原因、そして具体的なストレス対策・解消法などについても解説していきます。

 


ストレスによる症状・行動

猫はストレスを感じることによって、以下のような症状や行動が見られることがあります。

・粗相をするようになる
・大声で鳴きわめくようになる
・食欲が減退する
・性格が攻撃的になる
・同居猫と喧嘩をするようになる
・飼い主を噛む
・嘔吐や下痢が見られるようになる
・好きなおもちゃで遊ばなくなる
・毛づくろいの頻度が減る
・過剰に毛づくろいをするようになる(過剰グルーミング)
・脱毛が見られる
・部屋の隅に隠れるようになる
・自分の尻尾で遊ぶ

 

猫がストレスを感じる原因

<遊び不足>
完全室内飼いの猫は安全性が保たれている分、刺激の少ない生活を送っています。飼い主さんも仕事や家事で忙しいと、猫の遊び相手をしてあげられないことも多いでしょう。しかし、猫はもともと狩猟本能を兼ね備えているハンターです。こうした刺激のない生活が続くと、遊び不足からストレスを抱えてしまいます。

<環境の変化>
猫は暮らしている環境に変化があると、ストレスを感じます。引っ越しなどで住む家が変わるときはもちろんストレスを感じますが、他にも一緒に住む家族が増減することも大きな負担になるでしょう。例えば、気心知れている家族がいなくなってしまうと猫も寂しさを抱えますし、赤ちゃんなどの新しい家族が増えたときには不安な気持ちになります。

また、おうちに新入り猫などの新しい同居相手が加わることも、ストレスの原因になるでしょう。猫は縄張り意識がある動物だからこそ、新しい動物が加わると「自分の居場所がなくなってしまう」と感じることもあります。そのため、同居相手と関係がうまくいかないと、家出をしてしまうことも多いのです。

<発情によるストレス>
猫の性欲は人間よりもはるかに強く、交尾ができないことを苦痛に感じてしまうと言われています。特にオス猫は発情期になるとメス猫を探しに遠くへ出かけようとするので、こうした行動を制限されるとストレスを感じてしまいます。

<スキンシップ不足>
多頭飼いをしている場合に陥りやすいのがスキンシップ不足によるストレスです。猫の性格は様々なので、積極的にそばへ寄ってくる甘えん坊な子ばかりを可愛がってしまうこともあるかもしれません。しかし、特定の猫ばかりを可愛がっていると他の猫が嫉妬をし、ストレスを溜めこんでしまう場合もあるのです。

猫は気ままでマイペースな動物だと思われがちですが、実は嫉妬心が強いという一面も持ち合わせています。そのため、自分の目の前で他の猫ばかりがスキンシップを取っていると、強いストレスを感じ、飼い主さんとの信頼関係も危うくなってしまう可能性があるのです。

 

ストレス解消法(ケース別)

<遊び不足の場合>
遊びが不足でストレスを抱えている場合は、1日10分だけでもしっかりと猫と遊ぶ時間を作ってあげましょう。猫によって好みのおもちゃは違ってくるので、満足できる遊びをするためにも飼い猫がどんなものを好むかをチェックしておくことも大切です。

遊ぶときはただ部屋の中を走り回らせるよりもジャンプを加えた遊びをさせましょう。ジャンプはエネルギーを多く消費するため、短時間の遊びでもしっかりと猫の狩猟本能を満たすことができます。

また、どうしても遊ぶ時間がとれないときは、自動で動く玩具を検討してみるのも方法です。特に不規則な動きをする玩具なら猫も飽きにくいでしょう。ただし、自動で動く玩具をずっとつけっぱなしにしておくと早く飽きられてしまうので、タイマー付きのものを選ぶのがポイントです。

さらに、玩具だけではなくキャットタワーやキャットウォークの設置もストレス解消に役立ちます。キャットウォークやキャットタワーを用意すれば、飼い主さんがいないときでも上下運動を楽しめるようになるほか、猫にとって高い場所は周りの状況を見渡せ、安心できる居場所にもなります。

<環境の変化による場合>
家族の中の誰かがいなくなったことで猫がストレスを抱えてしまったときは、その家族が担っていた役割を他の家族が行うようにしましょう。こうすることで、猫の心を満たしてあげることができます。

逆に家族や同居相手が増えた場合は、猫のことをないがしろにしないように気を付けましょう。新しい家族が増えたことで自分の居場所がなくなったと感じると、増えた家族に対して攻撃的な姿勢を見せてしまうこともあります。「家族が増えても今までと生活はなにも変わらないんだ」と猫を安心させてあげることができれば、徐々にストレス行動も減っていくでしょう。

<発情による場合>
発情によるストレスは避妊手術・去勢手術で解消してあげるのが一番効果的です。

メス猫の場合は避妊手術を行うことで婦人系の病気を防ぐこともできますし、オス猫の場合は性欲がなくなれば、スプレー行為などのマーキング行動がなくなり、性格も穏やかになるでしょう。

飼い主さんの中には、猫に手術を行うのが可哀想だと考える方も少なくありませんが、性欲が満たされないままストレスを抱えてしまう方が猫にとっては辛いことなので、繁殖を望んでいない場合は手術を行うようにしましょう。

<スキンシップ不足の場合>
猫を飼っている状態で新たに猫を迎え入れる場合は、先住猫の方が甘えることを遠慮してしまうこともあります。こうした子には、飼い主さんと2人きりで過ごせる時間を設けてあげましょう。

例えば、他の子に見つからないように他の部屋でスキンシップをとるのもおすすめです。自分もしっかりと愛されているということが分かれば、嫉妬心からストレスを溜めこんでしまうこともなくなります。

部屋を使い分けることが難しい場合は、他の子に見つからないように大好物のおやつを与えながらスキンシップを取るのもよいでしょう。こうした特別扱いをこっそり行っていけば、猫同士の仲も悪くなりません。