猫はなぜ物陰からのぞいてくるのか…?猫にまつわる50の疑問を人気獣医師が解説した書籍が登場
猫は古くから人間の身近に暮らしていて、信仰の対象になったこともあればネズミ捕りとして重宝されたりと、時代によって存在意義が大きく変化してきた動物。

近年は家族やパートナーとして迎えられるようになり、完全室内飼育など環境の変化に適応していく一方で、末永く共生していくためには私たち人間による猫への理解も欠かせません。
そんな猫の習性やカラダのこと、歴史、トリビアなどについて楽しく学べるのが、今月刊行される「ニャンでかな? 世界一楽しく猫の気持ちを学ぶ本」(宝島社)という書籍。

本書は「猫が神様と崇められていたのは何故?」「猫の足はどれくらい早いの?」「品種によってなりやすい病気は?」「野良猫とノネコの違いは?」など、猫が好きな人や猫を飼っている人には気になる雑学をQ&A形式で紹介。
全部で50種類のトピックがジャンルごとに分類されていて、知識を深めたいジャンルを読み進めたり、目次からピンポイントで知りたい事柄を調べたりと、自分が興味をページ場所から読み始められる構成になっています。
<目次>
第1章 猫の習性
第2章 猫のカラダ
第3章 飼い猫
第4章 猫の食べ物
第5章 野良猫
第6章 猫の不思議
例えば、第1章には「家具や物陰に隠れてこちらを覗くのは、私を警戒しているから?」という疑問を掲載。
確かに猫は普段ゴロゴロ甘えてきたりスリスリしてくるくせに、ふと気がつくと物陰から半分だけ顔を出して、まるで怪しいヤツを監視しているような目で飼い主を見つめてくることがあります。

「何か警戒されるようなことをしてしまったかな?」と振り返ってみるものの思い当たる節がない……というのは猫飼いあるあるな話ですが、本書ではこうした猫の行為について「狩りをしていた頃の本能で、つい隠れてしまうのです」と解説。
猫が狩りをする時には獲物に見つからないよう身を隠す習性があるため、家の中でもこのような行為をしてくるのだとか。
と言っても、飼い主さんを獲物として本気で狙っているのではなく、あくまで気になる対象として観察しているだけ。気になる人のことを陰からそっと見つめている姿だと思うと、余計に猫のことが愛らしく感じてしまいそうですね。
各雑学のページには、それぞれの内容に合ったユニークな猫の写真が掲載されているのも本書の特徴。


思わずほっこりしてしまう写真ばかりで、読むのに夢中になっている時にほっと一息つける作りになっているほか、各章の合間には「ネコトリビア」というミニコーナーも用意。
日本の飼い猫の多くが雑種である理由や、妊娠率100%と言われる猫の高い繁殖力、世界各国における猫の呼び方、猫と人間のカラダにまつわる数字比較など、意外と知られていない雑学が掲載されています。

監修者はねこ専門動物病院・東京猫医療センター院長で獣医師の服部幸氏。ねこ医学会(JSFM)の理事も務める同獣医師は多くの猫を診察している傍ら、『猫を極める本』『もっと! ネコにウケる』『猫専門医が教える こんな時どうする?』などの著作を発表し、15年以上にわたって猫の医療に携わっている専門家。
そんな服部氏は本書の刊行に際して「猫について知る、理解することで、猫のより良い暮らし、健康に繋がると思っています。この本があなたや家族である猫のお役に立てることを心から願っています。」とのコメントを発表。
ゆるくて可愛い写真を交えながら、猫への理解を深められる一冊となっています。
<参考>
・猫はどのように愛され動物になったのか?日本の歴史で紐解く書籍『猫が歩いた近現代』
・猫がマスクを誤食する事例も多発!猫が食べてはいけないものを写真付きで解説した図鑑が登場
・猫がケンカでお腹を見せるのには意外な理由が…!100の疑問にQ&Aで解説する「ねこほん」
画像提供:TAKARAJIMASHA,Inc.