ネコの妖怪ってどんな暮らし?猫又の家族とめぐる愉快な世界を描いた絵本『ねこまたごよみ』
コワ可愛い猫の妖怪画で人気の画家、石黒亜矢子さんの最新絵本『ねこまたごよみ』が12月15日に刊行されました。
石黒さんは、妖怪や架空の生き物・動物などを主な題材とし、迫力のある画力とユニークな世界観の作風が特徴的な画家。これまでに猫をいじめた少年が化け猫たちに仕返しをされる「ばけねこぞろぞろ」や、タヌキたちがいつも威張っている十二支をやっつけようと勝負を挑む「えとえとがっせん」など、絵本作品をはじめ多くの著作を発表しているほか、国内外で個展も開催しています。
そんな石黒さんの最新作となる本書は、猫の妖怪「ねこまた」の家族が1年をめぐる様子を描いた作品で、主人公は今年生まれたばかりという、ねこまたの五つ子ちゃんとその家族。人間と似ているようだけれど、ちょっと違うねこまたの愉快な暮らしを描いたお話が、子どもたちの成長とともに展開していきます。
ねこまたの1年が始まるのは意外にも如月(2月)から。2月22日のねこのひを祝うカーニバルで始まるのが習慣なのだそうで、どうやら猫の日で盛り上がるのは私たち日本人と同じ模様。
その後も弥生(3月)はおひにゃさまの座をきそう「ひにゃまつり」が、霜月(11月)には「またたびまつり」を楽しみ、師走(12月)になると目玉チキンで「クリスニャス」をお祝いするといった具合に、人間界と同じような季節の移り変わりと行事がありつつも、猫や妖怪の要素がてんこ盛りで独自の世界観が描かれています。
ページは1ヶ月に1見開きという構成で、隅々まで細かく描かれた絵は見どころたっぷり。
主人公の家族や他のねこまたたちの服装をはじめ、食べ物、植物なども変化していくため、読み進めるにつれて季節の変化を感じられるほか、ねこまた独自の行事や、不思議な物があったりと、眺めていても飽きない作りになっているのが特徴。
また、すみずみまで描かれた絵の中には、各月を司る「月猫又」が何処かに潜んでいたり、帽子やランドセルなど毎月何かを忘れてしまう猫又がいたりと、伏線や探し絵要素などが散りばめられていて、繰り返し読みたくなるような仕掛けが満載。
親子や友だちと一緒に指差しながら見つけ合ったりすると盛り上がりそうです。
1年中ねこまたの世界に入りこんで楽しめる没入型絵本の本書は、子どもは楽しく、大人は懐かしい気持ちに浸れる一冊となっています。
また、本書の刊行を記念して、『ねこまたごよみ』の公式Twitterではプレゼントキャンペーンを実施中。
グランプリに選ばれた2名は投稿写真の猫を石黒亜矢子さんがイラスト化してくれるほか、準グランプリに選ばれた20名は投稿写真と『ねこまたごよみ』の絵をコラボレーションした特製ステッカーがプレゼントしてもらえます。
参加方法は、Twitterアカウント(@nekomata_goyomi)をフォローしたのち、ねこわいい(=ねこ×かわいい×こわい)猫の写真を撮影して、指定のハッシュタグを3つ(#ねこわいい、#ねこまたごよみ、#クリスニャス or #おおそうじ or #おにゃうがつ or #せつぶんか)付けて投稿すればOK。
2021年12月15日(水)~ 2022年2月14日(月)23:59まで応募を受け付けています。
<参考>
・もしも飼い猫が人間になったら…?猫と過ごす夢のような一日を描いた児童書「ねこのふくびき」
・パラパラめくって猫のきせかえを楽しめる!ヒグチユウコの最新刊『ファッションマジック』
・猫を探して迷い込んだお屋敷のヒミツとは…?最後にはホッとできる怖い絵本「ばけねこ」
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