猫の行動学から正しい解決策を提示してくれる書籍「猫の困った行動 予防&解決ブック」
猫の問題行動に困っているけれど、犬のようにはしつけができないので、どうすれば良いのか分からない……。
そんな悩みを抱えている飼い主さんに向けた書籍『猫の困った行動 予防&解決ブック 猫ゴコロを知って楽しく暮らそう』が緑書房より刊行されました。
動物行動学に精通した専門家が執筆・監修を手掛けている本書は、猫の困った行動は予防したり解決することができると指摘。
内容は全4章で構成されており、1章の「猫をわが家に迎える前に」では、ケージの活用方法やトイレ用品の選び方、掃除の仕方など、事前に用意しておくべきグッズや飼育環境の整え方を丁寧に解説しているほか、2章の「猫の困った!を防ぐ育て方」では猫の行動学について知っておくべき知識や、困った行動の発生を予防する育て方についても紹介。
ブラッシング・爪切り・投薬の仕方をはじめ、甘咬みをさせないようにする方法、小食や過食を防ぐための方法など、問題行動に繋がりやすいポイントについて学ぶことができます。
3章の「発生! 猫の問題行動への処方箋」では、困った行動を起こす猫に対してはどのように対応すべきなのか、猫の行動学から正しい解決策を提示。
家具や柱でツメとぎをするようになった、トイレを失敗するようになった、撫ででいると急に攻撃的になったなど、問題行動で実際に悩んでいる飼い主さんには参考になる情報が掲載されています。
また、近年は飼い猫の平均寿命が15〜16歳と高齢化が進んでいますが、猫はそれよりもずっと早い7歳頃からシニアと呼ばれる年代に差し掛かり、老化現象が目立つようになります。
最後の4章ではそんなシニア期を迎えた猫が健康で長生きするための環境や、シニア期にみられる変化や見逃したくないサインなど、猫の飼い主さんなら知っておきたいポイントを紹介。
その他にも各章にはテーマに沿ったコラムがあり、「首輪について気をつけたいこと」「猫のストレスサインとは」「猫の攻撃行動は遊びじゃない!」「ウンチの粗相も意味はオシッコと同じ」など、猫のことをより深く知るための情報が収録されています。
<目次>
Chapter1 猫をわが家に迎える前に
Chapter2 猫の困った!を防ぐ育て方
Chapter3 発生! 猫の問題行動への処方箋
Chapter4 健康で長生きしてもらうために
著者は動物行動学に精通した獣医師の藤井仁美さん。イギリス・ロンドンの動物病院や動物保護施設で働きながらサウサンプトン大学大学院で動物行動学を専攻し、伴侶動物(ペット)行動カウンセラーの資格を取得。日本に帰国して獣医行動診療科認定医の資格を取得したのち、現在は犬猫の行動診療やストレスケアなどを行う傍ら、獣医動物行動学の教育・啓発・普及する活動なども行っています。
一方、監修者は日本獣医生命科学大学で獣医学部の教授を務める水越美奈さん。アメリカで行動治療学や動物福祉などを学んだのち、帰国後は動物の行動クリニック開業を経て獣医行動診療科認定医、日本獣医動物行動研究会副会長、JAHA(日本動物病院協会)認定家庭犬しつけインストラクターとして活躍中。「イヌの心理学 愛犬の気持ちがもっとわかる! 」「犬語大辞典」などの著作も発表しています。
本書はそんな2名の獣医師による「猫をもっと知ってもらいたい」という強い想いから制作がスタートした飼育本で、これから猫を飼い始める人はもちろん、すでに飼っている人、ペットショップや保護施設などで働くスタッフにも役立つ一冊となっています。
<参考>
・スーパーの食材で手作りできる!ベストセラー獣医師が考案したネコ用ご飯のレシピ本が登場
・Twitterで人気の獣医師が解説!猫の本音や不調のサインが分かる書籍「家ねこ大全 285」
・猫がケンカでお腹を見せるのには意外な理由が…!100の疑問にQ&Aで解説する「ねこほん」
画像提供:Midori Shobo Co.,Ltd.