100万回生きたねこ 佐野洋子の世界展、7/14から徳島県立近代美術館で開催
絵本作家・佐野洋子さんの世界を紹介する展覧会「100万回生きたねこ 佐野洋子の世界展」が、2018年7月14日から徳島県立近代美術館で開催されます。
「100万回生きたねこ」は1977年に出版された絵本作家・佐野洋子さんによる絵本作品です。
死ぬたびに生き返っては新しい飼い主と暮らし、またその飼い主のもとで死んでいくといったことを100万回繰り返していくオス猫の話で、猫が死ぬたびにその時々の飼い主は悲しんだが、猫自身は悲しむどころか、どの飼い主のことも大嫌いだった。ある時、野良猫となった彼は一匹のメス猫と出会い、惹かれ、共に暮らし、子を設けるが、やがてそのメス猫は死んでしまう。これまで自分が100万回死ぬたびに、飼い主の悲しみに何も感じなかった猫が、大切な存在を得て失うことではじめて愛を知る・・というストーリー。
これまでの累計発行部数は200万部を超え、ミュージカルとしても上演されているほか、近年ではフランス語やロシア語、中国語などにも翻訳。出版されてから40年を迎えた作品は、世代を超えて今なお多くの人々に読み継がれています。
本展ではそんな佐野洋子さんの代表的な絵本原画を中心に、小説の原稿、女性や猫などを描いた銅版画、愛用品など約130点を展示。
会場では、絵本作家としてだけでなくエッセイストとしても人気を集めるなど、多岐にわたって活躍した佐野洋子さんのユニークで豊かな世界が、5つの章に分けて紹介されます。
第1章.100万回生きたねこの世界
第2章.ねこ、ねこ、ねこ
第3章.永遠のこども
第4章.自然への眼差し
第5章.銅版画との出会い
第1章では名作絵本「100万回生きたねこ」のオリジナル原画を特別に全点展示するほか、デジタルリマスター版も展示。さらにミュージカル「100万回生きたねこ」で使われた衣装や小道具なども展示されます。
続く第2章では、佐野洋子さんの作品の中から猫を主人公にした絵本「すーちゃんとねこ」「さかな1ぴき なまのまま」「空とぶライオン」の3作品について原画を展示。第3章では自身の子供時代を思い出しながら描いた「わたしのぼうし」や、第2次世界大戦後の子供時代を綴った小説「右の心臓」の原稿を紹介します。
第4章では、谷川俊太郎の詩集「ふじさんとおひさま」の挿絵原画や岸田今日子が文章を書いた絵本「ちょっとまって」の原画、最後の自作絵本作品となった「ねえ とうさん」などを通じて、佐野さんの自然と生き物へ向けられた眼差しに焦点を当てます。第5章では1990年代から取り組んだ銅版画を「女の一生 I」「女の一生 II」「あっちの女 こっちの猫」の3作品による画文集で紹介し、アーティストとしての側面や女性としての生き様を作品で辿ります。
また、展覧会の期間中は、展示内容や猫に関連するイベントなども開催。
■ギャラリートーク
日程:2018年7月14日(土)
時間:13:30〜15:00
会場:2F 展覧会場、美術館ロビー
講師:広瀬 弦(イラストレーター)
費用:観覧券が必要
申込:不要
■お話し会
日程:2018年7月25日(水)
時間:10:30〜20分程度
会場:2F 美術館ロビー
講師:県立図書館 司書
費用:参加無料
対象:幼児〜小学3年生程度
申込:不要。(当日先着順)
■ねこの絵本をつくろう
日程:2018年7月29日(日)
時間:13:30〜15:30(受付は13:00~)
会場:3F 美術館アトリエ
講師:同館スタッフ
費用:参加無料
対象:誰でも可(幼児は保護者同伴)
申込:不要(当日先着順)
■学芸員の見どころ解説
日程:2018年8月11日(土・祝)、26日(日)
時間:14:00〜15:00
会場:2F 展覧会場
講師:友井 伸一(上席学芸員)
費用:観覧券が必要
対象:誰でも可(幼児は保護者同伴)
申込:不要
■ねこに変身しよう
日程:2018年8月19日(日)
時間:9:30~15:30(約30分/随時受付)
会場:2F 美術館ロビー
講師:同館スタッフ
費用:参加無料
対象:誰でも可(幼児は保護者同伴)
申込:不要
■こども鑑賞クラブ
日程:2018年9月1日(土)
時間:午後2時00分~2時45分
会場:2F 展覧会場
講師:同館スタッフ
費用:無料(保護者は要観覧券)
対象:小学生(保護者同伴可)
申込:当日14:00までに2F美術館ロビーで受付
愛されて40年 「100万回生きたねこ」 佐野洋子の世界展
期間:2018年7月14日(土)~9月2日(日)
時間:9:30~17:00
休館:月曜(祝日の場合は翌日)
会場:徳島県立近代美術館 展示室3
〒770-8070 徳島市八万町向寺山