真夜中に出かけて向かう先は…?猫たちの知られざる秘密を幻想的に描いた絵本「ネコヅメのよる」
2016年の5月に発売された「ネコヅメのよる」という絵本が、猫好きな人たちの間で人気を集めています。
猫が鋭い目つきで爪をペロリと舐めている表紙が印象的なこの絵本は、本に登場する猫たちの間で共通の認識とされている、「ある秘密」が描かれています。
ある日、猫は気付きます。
「あれ? もしかしてそろそろ…」
その夜。
「まちがいない、今夜だ」
猫は家をそうっと抜け出し出かけていきます。
街中から集まってきた猫たちが待っていたのは何なのか。
表紙を見ると一見、怖そうなストーリーに見えますが、実は神秘的で幻想的なお話し。猫はよくどこかに集まって「猫の集会」を開いているなどと言われたりしますが、もしかしたら、このことだったのかも・・。
そんな想像力をかきたてられるような、ファンタジックな猫たちの夜が描かれています。
この絵本の作者は画家の町田尚子さん。
過去には月刊誌「新潮45」の表紙を7年間担当していたほか、「うらしまたろう」(文・山下明生 あかね書房)、「おばけにょうぼう」(文・内田麟太郎 イースト・プレス)、京極夏彦さんの怪談絵本「いるの いないの」や妖怪絵本「あずきとぎ」などの絵を担当されています。
猫の絵本を描くのは今作が初めてだという町田さんは、愛猫家としても有名で、「白木(しらき)」という猫と暮らしています。
あれ?なんだか「ネコヅメのよる」の表紙の猫と似ていますよね。
実はこの本の表紙の猫は、町田さんの愛猫「白木」なのです。そして、本に登場する主人公のモデルにもなっているのです。
町田さんがオッサン猫と呼ぶこの白木さんは、町田さんのTwitterによく登場しますので、本書を読む前後にでも見てみると面白いと思いますよ。
書名:ネコヅメのよる>
著者:町田尚子
出版:WAVE出版
発売:2016年5月15日
頁数:32ページ
寸法:26.8×21.6×1.4cm
わたしたち人間たちが知らない、猫たちの特別な夜の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。