引越し作業で忙しい飼い主さんに、4匹の猫が添い寝フォーメーションを仕掛ける→果たしてこの誘惑に打ち勝つことはできたのか…?

猫を飼うことの醍醐味のひとつは「猫と一緒に寝られる」ということ。特にこれからは気温が低くなり、猫の体温でぬくぬくしながら眠るのが最高に気持ち良い季節がやってきます。

人間と添い寝をする茶トラ猫のイメージ写真
猫にとっても人間は温かいニャ

猫と添い寝するチャンスは大きく分けて2パターンあり、人間が寝ているところに猫がやってくるか、猫が寝ているところに人間が寄せていくか。前者は人間の寝るスペースを確保できているけれど猫がくることは確定していない、後者は猫がいることは確定しているけれど人間の寝るスペースを確保できるか分からない状態ですが、いずれも猫の数が一匹だけなら添い寝するのはそこまで難しいことではありません。

しかし、猫を多頭飼いしていて、複数の猫と添い寝をしようとすると、状況は一変。猫たちの気分と空きスペースの問題が複雑に絡み合うことから、一気に難易度が跳ね上がってしまいます。ところが、SNSユーザーのマメKさんが先日お家で目撃したのは、そんな定説を覆す光景でした。

食後に寝室のドアを開けると、床に置かれたマットに4匹の猫が座ってくつろぎ中。それだけなら珍しくはありませんが、なんと人間一人分が寝れるだけのスペースをきっちり空けたままゴロゴロしているのです。

人間を添い寝に誘う猫のフォーメーション
左側が不自然に空いている…

この猫たちのポジショニングを見た飼い主さんは「添い寝を勧めるフォーメーション」と表現。

確かにマットの左側にだけスペースが空いているのは、偶然というより猫たちで示し合わせて設けたと考える方が自然な状況で、まるで「貴方の寝場所も用意しておきましたから一緒に寝ませんか?」と誘っているかのようです。普通であれば寝室にこんな光景が広がっていたら、この機を逃すまいと空きスペースに滑り込んでしまうことでしょう。

しかし残念ながらこの時、マメKさんは引越し準備の最中で、明日までには荷物の搬出を終えなければならないという切羽詰まった状況。前日から寝不足な状態が続いていたこともあり、猫達の気持ちに応えて横になりたかったそうですが、涙をのんで引っ越しの作業を続けたと言います。

それにしても、猫ちゃんたちは何故このような誘惑を仕掛けてきたのでしょうか。マメKさんは病気や障害のある猫を預って治療し、一般家庭で過ごせる様にしてから譲渡する活動を行っていて、お家では7匹の飼い猫に加えて、6匹の保護猫とも生活中。

メンバーは日々変わる事があるものの、基本的には病気や障害を持つ猫たちの体調確認のために一緒の部屋で寝ているそうですが、添い寝フォーメーションを見たのは今回が初めてのこと。

くつろぐ猫たち
普段はもっと自由な寝方

その理由について聞いてみると「引っ越し前で人も猫もベッドを解体しており、簡易的に使っていたマットが片付けてなかったので、そこに集合したのだと思います」と推測。

引っ越し作業中に偶然生まれたフォーメーションで、飼い主さんにとっては千載一遇のチャンスを逃してしまったことになりますが、その甲斐あってか荷物の搬出はなんとか予定通りに終えられたのだとか。

引っ越し待ちのケージに入った猫たち
猫ちゃんたちもお引越し

今回インタビューに答えてくれたマメKさんは、「猫はどんなに大きな障害があっても、嘆く事も挫ける事もなく生きているのが良いですね。」と語るハンデ猫への理解が深い愛猫家。

その魅力について「見えない猫は見えないのが普通で、下半身麻痺の猫はうまく歩けないのが普通で、特に嘆く事もなく、残った機能をうまく利用して生きていきます。可哀想とか健気とかは人が見て言う言葉で、別に本人も周りの猫も気にしてない。不便かもしれないけど自分が可哀想だとは思ってないし、周りの猫もだからと言ってなんの配慮もしないし、そういったあるがままに生きている姿に心惹かれます。」と、病気や障害のある猫をたくさん見てきたからこそ感じる視点で語ってくれました。

取材協力:マメ K(@mameK527)さん

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