飼い主の入院時に最長3ヶ月まで預かり可能、ペット飼育支援保険

近年、動物愛護意識の高まりを受けて、犬や猫が保健所や動物愛護センターなどに収容される数は全国的に減少傾向にありますが、飼い主本人の病気や入院加療が原因で犬や猫が飼育放棄される数は増加傾向にあると言われています。

2013年に行われた調査によると、保健所や動物愛護団体に持ち込まれた犬の約26%は飼い主の飼育放棄が原因で、その理由として「飼い主の死亡・入院」が1位にあげられています。
参考:犬の飼育放棄問題に関する調査から考察した飼育放棄の背景と対策

特に、ペットの飼い主が高齢者や単身者の場合、突然の事故にあってしまったり、検査入院や入院療養が必要になってしまうと、ペットの面倒を看てくれる人がいなくなってしまいます。また、入院が必要な状況下ではペットの預け先を見つけることも容易ではありません。

そのような場合に、毎月保険料を払っていると、飼い主の入院時に最長3ヶ月までペット預かってお世話してくれるのが、特定非営利活動法人ペッツ・フォー・ライフ・ジャパン(以下、PFLJ)が提供している「ペット飼育支援保険」というサービス。

特定非営利活動法人ペッツ・フォー・ライフ・ジャパン(PFLJ)

預かり対象の動物は、基本的に室内飼育の犬のみとなりますが、猫の預かりにも相談に応じており、ペットの事が心配で入院をためらっている高齢者や単身者は治療に専念することができます。

PFLJで預かっている犬

PFLJで預かっている猫

飼い主の入院時に最長3ヶ月まで預かり可能、ペット飼育支援保険

この保険は飼い主であれば誰でも申し込むことが可能で、まずはPFLJ事務局に問い合わせて説明会に参加し、ペットの健康診断を受けることになります。その後、個別説明会とペットの性格チェック(極度の凶暴性がある場合は預けられない場合がある)を行い、問題がなければ契約を行う形となります。

ただし、保険の入会人数には制限があるため、契約者数が上限に達している場合は申し込むことができません。

また、契約の際には原則としてペット後見人が必要で、飼い主との連絡係や、万が一飼い主が死亡した場合にペットを引き取る役割があります。
※後見人が見つからない場合は事務局に要相談。

なお、飼い主が3ヵ月以上経ってもペットを世話できるまで回復が見込めない場合は、対象動物をPFLJが引き取り、一般家庭で家族の一員として終生預かってもらう制度も別途用意されています。

 


ペット飼育支援保険の利用条件

■対象動物
室内飼育の犬(不妊手術・ワクチン・狂犬病予防注射・ノミダニ駆虫・フィラリア駆虫)
猫の預かり(別場所)は要相談。

■費用
会費:月1,000円 / 年間12,000円

■備考
・預かりは飼い主の入院時のみ対象
・契約時にペット後見人が必要
・預かり前に獣医による健康診断が必要
・1年以内に接種した狂犬病予防接種、ワクチン接種の証明書が必要
・月1回のフロントライン投薬が必要

出典:pflj.orgfacebook.com

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