ネコ好きな哲学者ニーチェやサルトルも収録、猫の写真つき名言集『猫が教えてくれた明日を生きる勇気の言葉』

Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をつなぎ合わせて、VUCA(ブーカ)時代とも呼ばれる現代。

パンデミックの長期化や地政学リスクの高まり、政治的な不安定さ、物価高、自然災害、テロの脅威、健康問題など、様々なことが絡み合って多くの人々が将来への不安を抱いています。

将来について悩んでいそうな猫のイメージ写真
猫にも悩みがあるかも…!?

そのような先行きが不透明で正解のない時代において、生きる道標となり得るのが、世紀を超えて読み継がれてきた賢人たちの著作。人間の本質的な問いに対して考え、その答えを探求し続けた彼らの言葉は多くの人々の心に響き、希望やインスピレーションを与えてきたほか、普遍的な価値を含んでいることから私たちが生きる現代にも通じるものがあります。

3月28日に刊行される『超訳 猫が教えてくれた 明日を生きる勇気の言葉』は、先の見通せない現代において、一歩を踏み出す勇気が欲しい人々へ向けて書かれた書籍。

書籍「超訳 猫が教えてくれた 明日を生きる勇気の言葉」の表紙イメージ
表紙イメージ

帝政ロシアの小説家レフ・トルストイによる「戦争と平和」や、オーストリアの哲学者ヴィトゲンシュタインによる「反哲学的断章」、フランスの劇作家ガブリエル・マルセルによる「人間、この問われるもの」、ドイツの神秘思想家マイスター・エックハルトによる「神の慰めの書」など、世紀を超えて読み継がれてきた賢人たちの著作から、珠玉の名言を厳選して紹介。

猫の写真を交えながらトルストイの「戦争と平和」を超訳して解説したページ
トルストイ「戦争と平和」

猫の写真を交えながらヴィトゲンシュタインの「反哲学的断章」を超訳して解説したページ
ヴィトゲンシュタイン「反哲学的断章」

哲学者や思想家らの言葉と聞くと極めて難解そうなイメージがありますが、本書では著者によって平易な日本語に超訳されているほか、心癒される猫の写真と共に紹介しているのも特徴。

フリードリヒ・ニーチェ、ヘルマン・ヘッセ、ジャン・ポール・サルトル、といったネコ好きな3名の偉人も収録されており、「超訳」を超えた「猫訳」とも言えるほどの分かりやすい表現で、珠玉の言葉の数々に触れることができます。

<目次>
・はじめに
・心穏やかに生きる
・わがままに生きる
・動き続ける
・自分の道を歩む
・喜びある人生
・愛を生きる

各章の終わりには「猫に教えられた人物」というコラムも収録。ジャック・デリダ、アルベルト・シュヴァイツァー、アーネスト・ヘミングウェイなどのプロフィールが、猫の写真などを交えながら紹介されているのも見どころ一つです。

著者は作家で翻訳家の白取春彦(しらとり・はるひこ)さん。ドイツの国立総合大学「ベルリン自由大学」で哲学・宗教・文学を学び、これまでに『超訳 ニーチェの言葉』『頭がよくなる思考術』『はじめて知る仏教』『この一冊で「聖書」がわかる!』など、哲学と宗教に関する解説書を数多く執筆。プライベートでは18匹もの猫と暮らしているという愛猫家です。

そんな白取さんは、本書の最後に次のような一文を寄せており、心を開くこと、オープンマインドでいることの大切さを指摘。「個人が現在の苦しさから脱する方法は一つ。開く、ことです。(中略)心を開く、いっさいを認める、嘘をつかない、自分自身に戻る、恐れない、心配しない、こだわらない、等々が開くことです。」

猫の写真を交えながらヴィクトール・フランクルの「苦悩の存在論」を解説したページ
ヴィクトール・フランクル「苦悩の存在論」

心を開いて、猫の姿を眺めているだけで、くすっと笑えて、あたたかい気持ちになれる本書。この春から働き始める新社会人や、転勤や異動で期待と不安が入り混じっている人、新しい学年や学校に進む学生などにも勇気を与えてくれる一冊となっています。

書名:超訳 猫が教えてくれた 明日を生きる勇気の言葉
著者:白取 春彦
仕様:四六判/144ページ
出版:山と溪谷社
発売:2023年3月28日

<参考>
悩めるときは…猫に学べ!猫にまつわる名言やことわざを集めた書籍『幸せを語るネコ 』
猫の写真を眺めて賢くなれる!?含蓄のある言葉が頭にスッと入ってくる『にゃんこ四字熟語辞典』
ネコが人生の役に立つ名言をゆる~く解説!哲学入門書『考えない猫が教える脱力系哲学の言葉』

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