読み終えると大切な人に会いたくなる、街のお医者さんが描いた絵本「家来になったネコ」

誇り高いネコがニンゲンの家来になった物語を綴った絵本「家来になったネコ」が7月3日に発売されました。

絵本「家来になったネコ」

本書の著者は、稲毛サティクリニック(医療法人社団以仁会)の理事長を務める河内文雄氏。

「街のお医者さん」として地域の人々と関わりを深めるなかで、「ひとを思いやる愛情」が薄れている現代に危機感を持ち、作品を通して多くの人に豊かな心を育んでもらいたいとの思いから執筆活動を開始。現在は読み聞かせ絵本や小説作品を多数執筆しているほか、動画投稿サイトで朗読や歌を披露するなど多彩な表現活動を行っています。

そんな河内氏が本書を執筆する契機となったのは、2011年に発生した東日本大震災。

クリニックの患者を置いて被災地へ赴くことができないなかで、「それでも何かしなければならない」と強い使命感を持った一方で、自己中心的な人間で溢れどこかぎすぎすした世の中にも危機感を抱いていたことから、人間の想像力を育て、本当の愛を説く物語の執筆を開始したのだとか。


本書を手に取った人々からは「自分が本当に大切にしたいことは何か問いかけてくれる一冊」、「子供が将来できたら読み聞かせたいと思った」、などの感想が寄せられています。

<ストーリー>

「エサはつまらなそうに食べなければならない」
「ニンゲンの前でしっぽを振ってはならない」
誇り高く生きるため、ネコの世界にはさまざまなルールがありました。

ネコの飼い主は「まあちゃん」という、お誕生日がくると8歳になる女の子。
ネコは自分の誇りを守ろうと、やさしいまあちゃんにそっけなく振舞います。

ところが、転機は突然訪れました。
まあちゃんは実はおそろしい病気にかかっているというのです。

まあちゃんが自分につけた名前の由来を悟ったネコは、教会を訪れました。
ネコの祈りは、神様に届くのでしょうか。

本書のイラストを担当しているのは、日本画家の丹羽小織さん。

丹羽さんは東京デザイナー学院にてグラフィックを学んだのち、郡上市文芸祭現代詩部門、瀬戸市美術展、臥龍桜日本画大賞展、愛知県文連美術展、岐阜県美術展、長久手絵画コンクールなどで入選・入賞。2016年には郡上八幡にて絵画と詩の展覧会を開催しており、日常に舞い降りる感情を絵画や言葉を通して表現している方です。

「この絵本を手にとって病気の子供達が少しでも心が癒される時間ができますように」、という丹羽さんの思いも込められた本書は、読み終えると家族や友人、恋人に思わず会いたくなる、声に出して伝えたくなる、そんな一冊となっています。

出典:value-press.com

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