埼玉の動物園、ロシアの動物園から来たマヌルネコを一般公開
埼玉県の動物園にロシアの動物園から新しくやってきた、オスの「マヌルネコ」の一般公開が、本日9月3日から始まりました。
マヌルネコとは
マヌルネコはイランから中央アジア、モンゴルなどの荒野に暮らす小型のヤマネコで、今から約519万年前にベンガルヤマネコの祖先から分岐したと推定されている、かなり古くから生息している動物です。
本来は高地に生息する動物で、冬の寒さに備えて体毛が長く密集して生えているため、ずんぐりとした体型に見えるほか、緩くカーブした小さな耳が特徴的で、その可愛らしい風貌からマヌルネコファンの方も多いようです。
また、威嚇する時に上唇を釣り上げたりするなど、さまざまな表情を見せてくれることから、メディアなどで取り上げられることもしばしばあります。
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動物園で飼育されているマヌルネコ
マヌルネコは世界的にみても飼育数が少なく、欧州・北米・アジア(日本含む)においては53施設で58頭、日本国内においては5施設で11頭(オス5頭メス6頭)しか飼育されていません。そのため、生態などについてはまだ不明な点も多く、神秘的なネコとも言われています。
<マヌルネコの国内飼育施設>
・上野動物園(東京)
・埼玉県こども動物自然公園(東松山市)
・那須どうぶつ王国(栃木)
・東山動植物園(名古屋)
・王子動物園(神戸)
※2016年9月3日時点
近親交配による繁殖を避けるため、埼玉県こども動物自然公園では繁殖したマヌルネコをアメリカの動物園へ送るなど海外の動物園と連携を続けており、4月の時点では3匹のマヌルネコを飼育していましたが、5月にロシアのノボシビルスク動物園からオスのマヌルネコ(2才)が1頭仲間に加わって、ぜんぶで4頭になっていました。
マヌルネコのお披露目
その新たに仲間入りしたマヌルネコが、本日9月3日(土曜日)から埼玉県こども動物自然公園で一般公開されました。
このネコは同園が飼育している他のマヌルネコとの血縁関係がなく、「お婿さん」として同園に迎え入れられていて、同園には他に繁殖可能なマヌルネコの雄がいないことから、今後は繁殖することが期待されています。
埼玉県こども動物自然公園
開園:9:30〜17:00(入園は16:00まで)
休園:月曜日(祝日は開園)、年末年始
入場:大人510円(高校生以上)、小人210円(小中学生)
※11/15〜2/10は9:30〜16:30(入園は15:30まで)
※1月は火曜日も休園する場合あり
<アクセス>
住所:埼玉県東松山市岩殿554
東武東上線高坂駅から鳩山ニュータウン行きバスに乗車、「こども動物自然公園」停留所で下車。
(大人:190円:所要時間約5分)
明日、9月4日(日曜日)の14時00分からは、同園のマヌルネコ舎において、動物園スタッフがマヌルネコの生態等についてお話しをしてくれる企画が予定されています。
その風貌にビビッときた方は、お婿さんのマヌルネコに会いに行ってみてはいかがでしょうか。