山口県のてしま旅館に、野良猫を保護する「猫庭」が完成

山口県の阿知須温泉にある、てしま旅館に「猫庭(ねこにわ)」が完成して注目を集めています。

てしま旅館引用:tabelog.com

「猫庭」とは、旅館の中庭に設置した野良猫を保護するための施設のことです。

 

なぜ猫庭を作ろうと思ったのか

旅館オーナーである手島英樹さんの話しによると、ある日、旅館で飼っていた猫が、旅館の目の前にある道路で車にひかれて亡くなってしまったのだそうです。

その道路には日々多くの車が走っており、道を横断する猫が車にひかれてしまう事故が後を絶たなかったため、この事態をなんとか改善できないかと感じていたそうです。

また、事故の一件以来、手島さんは野良猫を自宅で保護して育てるようになったそうですが、自宅で飼える猫の数には限りがあることから、旅館の中庭スペースを有効利用することを思い立ち、野良猫を飼育できる「猫庭」を作る計画を考えたと言います。

てしま旅館の中庭(右手にあるのが旅館の中庭)

 

猫庭の計画

猫庭の模型図旅館の中庭に貨物コンテナを2個設置して、猫が雨・風・雪をしのげるようにします。後々猫が増えていった場合には、2段に積み上げて縦スペースを有効活用できることからコンテナを採用。
 

猫庭に使用するコンテナ使用するJRの貨物コンテナは約3メートルもある大きさです。
 

コンテナの中には断熱材を入れ、夏は冷房、冬はストーブで温度管理を行い猫が快適に過ごせるようにするほか、コンテナのまわりを柵で覆うため、日当たりがよい時はデッキに出て遊ぶこともできる設計になっています。

猫にとっては大変居心地の良さそうな空間ですが、これだけの工事を行うにはそれなりのお金がかかります。

そこでクラウドファンディングの「READYFOR」で資金提供を募ったところ、

READYFORで資金調達に成功なんと見事に目標金額を達成!!
晴れて猫庭の計画が実現する運びになったのです。

 

猫庭の工事

資金調達に成功した猫庭計画の工事は、2016年の4月下旬に着工されました。

中庭の更地工事1トン以上ある岩をどかして、まずは更地に。
 

基礎工事の施工コンテナを置くスペースに基礎工事を施します。
 

コンテナをリフトで搬入コンテナが大きすぎるのでリフトを使って搬入。
 

コンテナの内装工事設置したコンテナの内装工事を進めていきます。

と、さまざまな工程を経て今週火曜日の6月7日、ついに猫庭が完成しました!!

 

完成した猫庭

コンテナの内観コンテナの中は清潔感のある内装に。キャットウォークや玩具が備え付けられていて、室内でも運動ができるようになっています。
 

コンテナ外のウッドデッキコンテナの外にあるウッドデッキ。柵で覆われているので、天気の良い日は外で過ごすこともできます。
 

完成した猫庭夜でも館内からコンテナにいる猫ちゃんの様子を眺めることができます。
 

この旅館のオーナーである手島さんには、動物殺処分のゼロに貢献したいという想いがあり、今後、完成した「猫庭」には保護猫や高齢で猫を飼い続けることが困難になってしまった方の猫を優先的に受け入れていく予定で、ゆくゆくは旅館に宿泊した人の中で興味のある人に対し、猫の里親を募集することなども考えているのだそうです。

猫庭で暮らす猫たちのエサ代や医療費、避妊去勢手術などの費用は宿泊代の一部から捻出されますので、旅館に宿泊することでこうした活動の支援に繋がります。猫の生活を眺め温泉でくつろぐ「猫庭御膳」なるプランなども始まりましたので、興味のある方は問い合わせてみてはいかがででしょうか。

 

近年、猫の殺処分数は多くの都道府県で減少傾向にありますが、今回ご紹介した「てしま旅館」のある山口県では微増しており、猫の殺処分数は全国的に見ても多い自治体です。

■山口県における猫の引取・返還・譲渡・殺処分数
山口県:引き取られた猫の処置(譲渡/返還/殺処分件数)参考:山口県における猫の引取・返還・譲渡・殺処分数

てしま旅館さんの「猫庭」のような試みによって、自治体や地域の方々に動物愛護の動きが拡がっていくことを期待したいですね。

出典: READYFOR

 

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